葵祭2017 斎王代はだれ?日程やコースは?交通規制はどこ?有料観覧席で見れる?

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ライターのtomoです。

祇園祭、時代祭と並ぶ京都三大祭の一つ葵祭


今年も例年通り、風も爽やかな5月に行われます。
祇園祭に出かけたことはあっても、葵祭はまだ行ったことがないという方は非常に多いと思いますが、あなたは行ったことがありますか?
風流で雅な平安時代を彷彿とさせる行列はとても趣があるので、一度は出かけておいて損はないお祭りです!

せっかくお祭りに行くのならば、どのような日程で行われるのか、葵祭の最大の見せ場である行列ルートについて、今回は取り上げます。
知って損はない情報ばかりですから、一読してからお出かけください!
どこで見物するのがいいか、また、ゆっくり座って行列を眺めるための有料観覧席についても要チェックです。

葵祭の行列の中でも目玉と言われるのが、斎王代と呼ばれる女性の行列です。
「斎王代っていったい何なの?どんな方が斎王代に選ばれるの?」
そんな疑問にもしっかりお答えしましょう!

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Contents

葵祭の由来は?どんなお祭りなのかを押さえておこう!

葵祭は平安衣装を身にまとった人々の行列のイメージが強いかもしれませんが、そもそもこのお祭りはどんなものなのか、知っていますか?

葵祭は本来「賀茂祭」と言われています。
今から約1400年前、古墳時代後期のころ、国内は天災に見舞われ、作物が実らなくなり、困窮に瀕したことがありました。
そこで当時賀茂の大神の崇敬者であった卜部伊吉若日子(うらべのいきわかひこ)に占わせたところ、賀茂の神々の怒りが原因ということがわかりました。
そこで怒りを鎮めるために、時の天皇の欽明天皇は卜部伊吉若日子を勅使として任命し、御所から上賀茂・下鴨の社に赴くよう命じました。
そこで卜部伊吉若日子は馬に鈴をかけ人は猪頭(ししがしら)をかぶって駆競べ(かけくらべ)をするという大きな祭祀を行いました。
すると風雨が収まり作物も実るようになって国も安泰となったという言い伝えがあります。
その後819年には国の重要な祭祀の一つ(中祀)になり、国家的な行事となったのです。

当時は社頭で行われる祭祀は一般の人は見ることができなかったので、せめて御所から賀茂神社へ向かう行列を拝もうとする人で町はあふれ返ったそうです。

江戸時代に入り、当日の行列の御簾、牛車、勅使など、ありとあらゆるものを二葉葵の葉で飾るようになり、「葵祭」と呼ばれるようになったとされています。
二葉葵は清らかな水のそばでないと生育できない植物であり、現在使用している二葉葵も上賀茂、下鴨神社の敷地とその近辺の土地で育てられたものなのです。

葵祭の祭儀は宮中の儀・路頭の儀・社頭の儀と、三つあったのですが、いまは路頭と社頭の儀のみ行われています。
路頭の儀というのが毎年5月15日に行われる一番のメインの行列のことです。
平安貴族に扮した人々が総勢500名、馬36頭、牛4頭、牛舎2基、輿1台の行列をなして京都御所を出発し下鴨神社、そして上賀茂神社へ向かいます。
この行列は本列という勅使代を中心とした行列と、女人列という斎王代を中心とした行列と2つで構成されています。
行列の先頭から最後尾まで720メートル、そして延べ8キロほどの道のりを往くことになります。
社頭の儀は行列がそれぞれのお社についてから行われる儀式のことで、勅使が御祭文を奏上し御幣物を奉納、神馬の引き回しや舞人による「あずまあそび」の舞が奉納されます。

葵祭の日程はどう?雨が降ったら?

行列を見ることができる路頭の儀は毎年5月15日に行われます。

2017年は5月15日(月曜日)になります!!
2017年5月15日の葵祭の路頭の儀・社頭の儀タイムスケジュールは以下の通りです。

京都御所 出発(午前10時30分)堺町御門 → 丸太町通 → 河原町通 →
【 下鴨神社到着(11:40)・路頭の儀・出発(14:20)】→
下鴨本通 → 洛北高校前(14:40) → 北大路通 → 北大路橋(14:55) → 賀茂川堤 →
【 上賀茂神社到着(15:30)・路頭の儀】
運行マップ:京都市観光協会

この日に雨が降った場合は順延となり、翌日の16日に行われることになっています。

お天気が怪しい場合は、15日朝6時ころには行列を行うか順延するかの発表がなされますのでよく調べたほうがいいでしょう。
京都市観光協会HPフェイスブックなどで確認ができます。

路頭・社頭の儀以外にも関連行事が下記の通り上賀茂・下鴨神社にて行われます。
何度も葵祭に出かけている方はこの関連行事を見学に行くのもいいかもしれませんね。

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5月1日 賀茂競馬足汰式(かもくらべうまあしぞろえしき)上賀茂神社
5月3日 流鏑馬神事(やぶさめしんじ)下鴨神社
5月4日 斎王代女人列御契の儀(さいおうだいにょにんれつぎょけいのぎ)下鴨神社
5月5日 歩射神事(ぶしゃしんじ)下鴨神社
5月5日 賀茂競馬(かもくらべうま)上賀茂神社
5月12日 御蔭祭(みかげまつり)下鴨神社
5月21日 小川流煎茶献茶祭(おがわりゅちゃけんちゃさい)下鴨神社

どこで観覧するのがいいの?有料観覧席と交通規制は?

5月15日の路頭の儀の際は行列が通る部分に交通規制が入り、車両通行止めになります。通過時間の2時間前からは該当する通りを利用した移動は避けたほうがよいでしょう。

参考資料:Club Fame

そんな中、どんな場所で観覧するといいのか?というのが気になりますよね。
行列は街の中を通ることもあり、見物する際はどうしてもアスファルトの上に立ちつくす格好になります。
元気な方でも身動きできない状態で長時間となると非常に疲れるんです!
楽な姿勢で確実に行列をしっかり眺めるならば有料観覧席を予約するのが絶対におすすめです!
場所は京都御苑(建礼門前南側)下鴨神社参道にあり、写真と説明パンフレットがついてなんと2050円です!
申し込みも簡単なので希望するならばすぐ申し込みましょう。

参考資料:京都市観光協会

下鴨神社は境内の中で無料で見られるところはほとんどなく、また境内の糺の森の厳かな雰囲気を写真に収めることもできるので私はおすすめです。
この有料観覧席は15日が雨で行列が中止になったとしても16日に使えますので安心ですよ。

ここまで来ると、無料で見られる所でいいところはないのかという疑問が湧いてくるかもしれません。
確かに有料観覧席より足腰はつらくなるかもしれませんが、参考までに人気の穴場スポットをご紹介しましょう。

京都御所

きれいな行列を見たいならば京都御所を出たところすぐはおすすめです。
行列は8キロもの道のりを進むことになり、どうしても後半行列に疲れが出てしまいます。
行列の平安貴族の人々の装いもしっかりキマっている状態で見たいならば、やはりスタート地点近くで見るのがいいでしょう。忠かなりの混雑は覚悟の上です。

2)加茂街道

そしてもう一つ。厳かな平安風情を楽しみたい!という方にとって最大の興ざめはなんといってもバスや信号機、ビルなどの「近代的なモノ」が視界に入ってしまうことです。
写真や動画を撮りたい場合これが最大の敵です。
車や建物すべてを排除するのは難しいとは思いますが、せめてもの穴場を紹介するならば、加茂街道の北大路橋から御薗橋までの間の約1.8キロは両側に並木が続き、観客もそう多くはないのでおすすめです。
平安ロマンさながらの風景を目の当たりにすることができる可能性が高いですよ

上賀茂神社

斎王代は、腰輿(およよ)とよばれる乗り物に乗りますが、上賀茂神社では唯一参道を歩く姿が見られます。
ただし非常に混みます…しかし行列を眺めるのだけでは物足りないという方には一見の価値ありといえます。
それだけ観光客が見たがる「斎王代」についての知識を次にご説明しましょう。

斎王代って?お祭りでどんな役割を果たすの?

もともとのお祭りの由来としては、社の前で重要な任務を果たす「勅使」が主役であったはずなのですが、現在は十二単をまとって優雅に腰輿に揺られる斎王代が注目の話題に上がることが非常に多いです。
勅使は毎年宮内庁の旧華族の掌典職(しょうてんしょく・宮中祭祀を担当する方)がその役につきます。
こちらも立派な衣装を身につけていますので、行列見学の際にはお見逃しのないようお願いします!
とはいっても、斎王代の十二単や美しい所作見たさに行列や上賀茂神社に集まる方が毎年とても多いのです。

斎王代とは斎王の代わり、斎王とは「いつきのひめみこ」といい、古くは伊勢神宮や賀茂の社に日常的に巫女として仕えた未婚の内親王や女王のことを言いました。
斎王はそれぞれの社の祭りの際にも奉仕することが習いでした。
平安時代~鎌倉時代まで続いた斎王の伝統も戦乱の世の中になるにつれたち消えてしまいましたが、戦後葵祭の行列の中だけでも復活させようと、京都の人々が動きました。
現在は「斎王代」が葵祭の行列に加わるようになっています。
こぼれ話ではありますが、この斎王代、京都ゆかりの未婚女性の中から毎年選ばれています。
実業家や寺社・文化人のご令嬢から選ばれることが多く、残念ながら公募はしていません。
行列の中でもとりわけ重要なポジションである斎王代は、毎年4月中に決まります。
斎王代に選ばれる条件は極秘となっていますが、どうやら20代で、未婚、所作の教育がしっかりされていること、そして資金の用意ができることも重要であるようです。
斎王代役になってからというもの、祭の際に着る十二単の新調から始まり、さまざまな関係者とのお付き合い、食事代、寄付金なども含め、数千万円もの費用がかかると言われていますので、一般家庭の方が迂闊になりたいなどと言えるものではありません…。
2017年は京都の名門、文教学園理事長のお孫さんである同志社大学2年の富田紗代さんが斎王代として活躍なさいます。
いったいどんな行列になるのでしょう!今から楽しみですね。
本番でしっかりその美しい姿を見ることができるといいですね!

葵祭こそ京都文化の神髄!

葵祭についてのご紹介をさせていただきましたが、いかがでしたか?
葵祭は歴史的に見ても日本のお祭りの中でも民間レベルを超えた国家的行事です。
そして京都に根付く宮様文化を垣間見ることができる絶好のチャンスなのです!
風薫る5月、まだ過ごしやすい季節ですから、さっそく今年、葵祭デビューを果たしてくださいね!

最後に、行列を眺めるときのポイントです。

(1)フラッシュ撮影は行列をなす方々の迷惑になりますので絶対にやめましょう。
(2)イスに座らない限り基本的にアスファルトの上に2時間強立ちっぱなしとなりますので、足腰にやさしい靴や服装、水分補給と日焼け対策を心がけてください。
(3)リュックは楽ですが、その中に財布をわかりやすく無造作に入れておくと盗難の危険がありますので工夫をすることをおすすめします!

さあ、今年こそ、憧れの葵祭へ。いってらっしゃい!

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